子供の頃に食べた甘くてホクホクな焼き芋や、スーパーで売っているねっとりと甘い焼き芋を、自宅で気軽に再現できたら素敵ですよね。でも、いざ焼き芋を作るとなると、手間や時間がかかったり、難しそうなイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、美味しい焼き芋を自宅で作りたいと思っている人に向けて、焼き芋をオーブンで美味しく仕上げるための基本情報やコツ、品種ごとの焼き芋の仕上がりの特徴などをお伝えします!また、オーブンだけでなく、トースター、フライパンなど、家にある調理器具を使って簡単に作れる手順も紹介します。これを読めば、自宅で本格的な焼き芋の味わいを再現でき、家族や友人と懐かしい時間を楽しめますよ◎
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結論|焼き芋はオーブンで何度・何分焼く?
自宅で美味しい焼き芋を作る方法はいくつかありますが、まずは焼き芋作りの基本となる、オーブンでの加熱の温度と時間の目安をチェックしておきましょう。
さつまいもの甘みをしっかり引き出すポイントは、「低温でじっくり加熱すること」です。
| 仕上がり | 温度 | 加熱時間の目安 |
|---|---|---|
| しっとり甘く仕上げたい | 160度 | 80〜90分 |
| 香ばしさも出したい | 180度 | 60〜75分 |
| 短時間で焼きたい | 200度 | 45〜60分 |
| ねっとり甘く仕上げたい | 160度 | 90分前後+庫内で蒸らす |
ここからは、それぞれの温度ごとに、仕上がりの特徴や、美味しく焼ける理由を解説します。
基本は160度で80〜90分
焼き芋を甘くねっとりとした食感に仕上げるには、「160度で80〜90分」かけてゆっくりと加熱するのが最もおすすめです。
「低温でじっくり加熱すること」が重要な理由には、さつまいもの甘さを生み出す「β-アミラーゼ」という酵素が関係しています。このβ-アミラーゼは、加熱することで活性が高まり、さつまいもに含まれるでん粉をマルトース(麦芽糖)という甘みの成分に分解してくれます。そしてこの「β-アミラーゼ」が最も活発に働く温度は、60〜70度とされています。
このβ-アミラーゼのよく働く温度にさつまいもができるだけ長く保たれることが重要です。そのため、高温で一気に加熱するのではなく、ゆっくりと加熱することが、焼き芋の甘さを最大限に引き出すために重要なのです。
香ばしく仕上げるなら180度で60〜75分
甘くしっとりした感じだけでなく、焼き目の香ばしさも欲しいという場合は、180℃がおすすめです。160度よりも加熱スピードが上がることで、表面の香ばしい香りやホクホクとした食感が出やすくなります。
一方で、内部の温度が上がるのも早くなるため、甘さを最大限に引き出すという点では、160度での加熱の方が適しています。十分に美味しい焼き芋に仕上がる温度ではあるので、「甘さ」と焼き芋らしい「香ばしさ」のバランスを重視したい方に向いています。
時短なら200度で45〜60分
できるだけ短時間での調理方法を探している方は、200度での設定を試してみてください。
高温で焼くことで加熱時間を短縮でき、外側はこんがり、中はホクホクした食感に仕上がります。
ただし、こちらも180度と同様、β-アミラーゼの活性化する時間が短くなるため、じっくりと焼いた場合に比べると、甘みは控えめになりやすいです。ねっとり系よりホクホク系が好きな方や、時間をかけずに気軽に作りたいという時には、200度でも焼き芋が楽しめます。
オーブンで焼き芋を作る基本の手順
オーブンでの焼き芋の作り方は、手順自体はシンプルです。ただし、「アルミホイルは必要?」など、細かい部分で迷いやすいポイントがあります。実は、こうした手順のちょっとした違いは、仕上がりの違いにもなるため、お好みの仕上がりにするために調整できるポイントでもあります。
ここでは、初心者でも失敗しにくいように、工程ごとの状態やコツをわかりやすく解説します。
1. さつまいもを洗う
まずは、さつまいもを水でしっかりと洗い、土や汚れを落とします。手やたわしを使って、やさしくこすりながら洗うのがポイントです。水気は多少残っていても問題ありません。
また、さつまいもが大きいと、火が通るまで時間がかかるため、初心者の方や短時間で仕上げたい方などは、細めのサイズを選ぶと失敗しにくいです。
2. アルミホイルで包む
アルミホイルで包んで焼くと、水分が逃げにくい状態で加熱されるため、しっとり・ねっとり食感に仕上がりやすくなります。反対にアルミホイルで包まずに焼くと、表面から水分が適度に飛ぶため、皮の香ばしさやホクホクとした食感が出やすくなります。迷った場合は、まずは「アルミホイルあり」で試してみるのがおすすめです。
アルミホイルあり
しっとり・ねっとり食感に仕上がりやすい。甘くやわらかい焼き芋が好きな方におすすめ。
アルミホイルなし
香ばしく、ホクホク食感に仕上がりやすい。焼き芋の香りやホクホク食感が好きな方におすすめ。
アルミホイルで包む場合もそうでない場合も、さつまいもから出てきた蜜が焦げ付いてしまうことがあるため、天板には直接置かずに、クッキングシートなどを敷いておくと安心です。
3. 160度でじっくり焼く
予熱したオーブンで、160度・80〜90分を目安に焼きます。低温でじっくりと加熱することで、さつまいもの中の温度がゆっくりと上昇し、さつまいもの持つ甘みがしっかり引き出されます。
途中で何度も開けると温度が下がってしまうため、基本的には焼き上がるまでオーブンやアルミホイルを開けないようにしましょう。
4. 竹串が通れば完成
焼き上がりの目安は、竹串を刺してスッと中心まで通るかで見ます。抵抗なく中心まで入る場合は、中までしっかりと火が通っている合図です。
逆に、まだ硬い場合は追加で加熱してください。まずは10分程度から追加し、やわらかさを確認しながらしっかりと火を通しましょう。
焼き芋を美味しく仕上げる4つのコツ
紹介した基本の手順だけでも十分美味しい焼き芋になりますが、さらに少しの工夫を加えることで、より本格的な味わいに近づけることができます。
ここでは、基本の手順にプラスできる、4つのコツをまとめました。ご家庭での焼き芋作りをさらに楽しむためのポイントとして、ぜひ取り入れてみてください。
薄い塩水に30〜60分浸けてから焼く
焼く前に、さつまいもを薄い塩水に30分〜1時間ほど浸けておくと、より甘く味わうことができます。これは、さつまいもからアクや余分な水分が適度に抜け、甘みが凝縮されやすくなるからだといわれています。さらに、少量の塩味には甘みを引き立てる効果もあります。
塩水の濃度の目安は、水1Lに対して、塩小さじ2(約12g)程度。舐めてみて、少ししょっぱい程度を目安にしてください。漬けた後は、水で洗い流す必要はありません。軽く水気を拭いてから焼きましょう。
低温でじっくり焼く
冒頭で少し触れたように、焼き芋を甘くする方法として最も大切なポイントは「低温でじっくり加熱すること」です。スーパーやコンビニで見かける業務用の焼き芋機でも、低温帯で1〜2時間以上かけてじっくりと火を通す方法が一般的のようです。
お家でも、オーブンを160度程度の低めの温度に設定し時間をかけて焼くことで、こうしたお店の焼き芋の甘さに近づけることができます。
太さが均一なさつまいもを選ぶ
太さにムラがあると、細い部分は火が入りすぎてパサつき、太い部分はまだ火が通らず硬い…といった焼きムラが起こりやすくなります。形の違いで加熱の程度にばらつきが出てしまうため、スーパーなどでさつまいもを選ぶ際は、以下のポイントで選ぶと失敗しにくくなります。
- 全体がなめらかな形をしている
- 極端なくびれや凹凸などがない
- 太さがそろっている
また、複数本を一緒に焼く場合にも、太さやサイズ感がそろったものにすると、焼き上がりのタイミングを見計らいやすくなります。
焼き上がり後に少し休ませる
焼き芋は、焼き上がってすぐよりも、少し休ませてから食べた方が、甘みや食感をより楽しみやすくなります。焼き上がった後に、オーブンの庫内でそのまま10〜15分程度置いて蒸らす方法がおすすめです。
焼き立ては内部がとても熱いため、甘みを感じにくいことがありますが、少し温度を下げることで、さつまいもの甘さを感じやすくなります、また、余熱で熱や水分が均一に行き渡りやすくなるため、食感も馴染みやすくなります。
あなたはどっち派?ホクホク系のなると金時としっとり系の紅はるか。品種別のおすすめの焼き方。
ここまで焼き芋を作り方を紹介してきましたが、焼き芋の仕上がりは作り方だけでなく、さつまいもそのものの品種などによっても大きく変わります。
同じオーブンで加熱するとしても、ホクホクとした昔ながらの焼き芋か、蜜がにじむようなねっとり系の焼き芋にしたいかによって、向いている品種も少し異なります。
まずは、代表的な品種の食感の特徴と、オーブンでのおすすめ加熱方法をまとめました。
| 品種 | 食感・特徴 | 温度・時間 |
|---|---|---|
| なると金時 | 水分少なめでホクホク。上品な甘さ | 160度で80〜90分。香ばしさ重視なら180度で60〜75分 |
| 紅あずま | 昔ながらの粉質系。やや繊維感あり | 170〜180度で60〜75分 |
| 紅はるか | 水分が多く、強い甘さとねっとり感 | 160度で90分前後 |
| 安納芋 | 非常に水分が多く、クリームのような食感 | 150〜160度で90〜120分 |
| シルクスイート | なめらかで繊維感が少ない。バランス型 | 160度で80〜90分 |
以下では、スーパーでも手に入りやすい「なると金時」と「紅はるか」についてさらに詳しく説明します。
なると金時:上品な甘さとほくほく感が魅力
なると金時は、水分量が比較的少なく、加熱するとホクホクした食感になりやすい品種です。昔ながらの焼き芋らしい焼き芋が好きな方には、特に人気がある品種です。
おすすめは、160度で80〜90分を基本に、より香ばしさを出したい場合は180度で少し短めにする焼き方です。やや高めの温度にすることで、表面の水分が飛びやすくなるため、皮の香ばしさやホクホクした食感をより楽しめます。
紅はるか:強い甘さとねっとり感が魅力
紅はるかは、水分量が多いため、加熱するとねっとりとした食感になりやすい人気の品種です。低温でじっくり焼くことで糖化が進み、蜜が溢れるような濃厚な甘さが出やすくなります。
おすすめは、基本通り、160度で90分前後かけてゆっくり焼く方法です。さらに、焼き上がった後に10〜15分ほどオーブン内で休ませて蒸らすと、よりなめらかな食感になります。
オーブン、トースター、フライパン。焼き芋の調理方法、どれが最適?
焼き芋は、オーブン以外にもトースターやフライパンなど、さまざまな調理器具でも作ることができます。ただし、調理器具によって、加熱のスピードや強度などが変わるため、甘味の出やすさ、食感、香ばしさなどが大きく変わります。
とにかく甘くしたい、手軽な方法で作りたい、しっとり系が好き、など、好みや状況に合わせて使い分けるのがおすすめです。それぞれの方法の特徴と調理方法を紹介します。
甘さを引き出すならオーブン
焼き芋を最も甘く、本格的に仕上げやすいのはオーブンです。その理由は、庫内温度が安定しやすく、温度を長時間キープしやすいという傾向があるためです。特に、焼き芋の甘さを作るβ-アミラーゼは、60〜70度前後で活発に働きます。オーブンは内部温度をゆっくり上げやすいため、甘みをしっかり引き出すことができます。
また全方向からじっくり熱が入るため、大きめのさつまいもでも、ムラなく火が通り安いのもメリットです。
ねっとり甘い焼き芋を作りたい、失敗しにくい方法を選びたい、という場合は、オーブンがおすすめです。
手軽さ重視ならトースター
少量だけ気軽に作りたい、という場合は、トースターでも作ることができます。
トースターで作る焼き芋は、程よい水分を保ちながら香ばしく、ふっくらと仕上がるのが特徴です。
作り方の手順は、以下を参考にしてください。
- さつまいもを水洗いした後、アルミホイルで包みます
- トースターに入れ、40分ほど焼きます
- 片面しか焼けないトースターは途中でひっくり返します
- 好みの柔らかさになっていれば完成です
トースターでの焼き方は、そのまま魚焼きグリルでも応用可能です◎庫内の温度が上がりやすいので、水分が逃げすぎないようアルミホイルでしっかりと包むのがポイントです。こうすることで、皮はこんがり、中はしっとりとした食感に焼き上がります。
調理器具がないならフライパンでも
オーブンやトースターがない場合でも、フライパンで焼き芋を作ることができます。フライパンで作る焼き芋は、水分を多く含んだ蒸し芋に近い食感で、しっとりとした仕上がりになりやすいのが特徴です。
作り方の手順は、以下を参考にしてください。
- 水洗いしたさつまいもをキッチンペーパーで包み、全体がしっとり濡れた状態にします
- さらにその上からアルミホイルで包み、フライパンの上に乗せます
- 蓋をして弱火で15分~20分、裏返して同様に加熱します
- 好みの柔らかさになっていれば完成です
蒸し焼きだからこそ引き出せる、さつまいもの甘みやしっとりとした食感を試してみたい人は、ぜひこの方法で作ってみてみてくださいね。
まとめ|オーブン焼き芋は温度と品種で焼き分けよう
今回は、自宅で美味しい焼き芋を作るための手順やポイントについて紹介しました。一見、難しそうに感じる焼き芋作りですが、自宅にある調理器具で誰でも手軽に作ることができます。美味しく仕上げるコツは、低温でじっくり加熱すること。そうすることで、さつまいもに含まれるデンプンの糖化が促進され、甘く濃厚な味わいに◎
ぜひ自宅にある調理器具を使って調理してみてくださいね!
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