シンプルながらもどこか懐かしい味わいが魅力の、さつまいも。栄養も豊富で、子どもから大人まで人気の野菜ですよね。しかし、ダイエット中や血糖値の管理をしている人にとって、その糖質量は少し気になる問題かもしれません。
そこで今回は、「さつまいものGI値」に焦点を当て、様々な調理方法や品種によるGI値の違いについて解説します。さつまいものGI値を正しく理解し、普段の食生活に上手く取り入れることで、生活習慣病の予防や体調管理に役立ちますよ◎
さつまいもとGI値
GI値とは、食後の血糖値の上昇を示す数値のことで、GI値が高いほど血糖値が急激に上がりやすいといえます。血糖値が上昇すると、それを下げるためにインスリンというホルモンが分泌されますが、余ったインスリンには体脂肪を合成する働きがあります。
つまり体脂肪が蓄積するのを避け、健康的な食生活を送るためには、GI値の低い食品を取り入れることが大切。さつまいもは、炭水化物を多く含む野菜ですが、GI値が低く脂質も少ないため、ダイエットや健康管理の観点でもおすすめの食材といえます。
さつまいものGI値とその意義
さつまいもは、ご飯やパン、麺類と同様に炭水化物を豊富に含み、主食の代わりとして取り入れることができる食材です。その中でもさつまいもはGI値が低く、ご飯などをさつまいもに置き換えるだけでも、ダイエットや血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。
では主食となる代表的な食材と、さつまいものGI値を比べてみましょう。
さつまいも人気ランキング
※2023年10~2024年8月のデータ- ご飯 84
- パン 91
- うどん 80
- そば 59
- パスタ 65
- さつまいも 55
実際に比較してみると、さつまいものGI値はご飯やパンなどに比べ、かなり低いことが分かりますね。主食は人の体のエネルギーとなる炭水化物を摂取するために欠かせませんが、GI値の違いを理解しておくことで、より健康的な食生活を目指すことができます◎
さつまいもの調理方法によるGI値の変化
さつまいものGI値は、調理方法によって変化します。健康のため、食事にさつまいもを取り入れても、調理方法によってはあまり効果が期待できないこともあります。さつまいもの調理方法によるGI値は、以下のようになっています。
- 焼く 80~85
- 蒸す 45~50
- 茹でる 40~50
- 揚げる 70~80
さつまいもの調理方法としては定番の焼き芋ですが、さつまいもは焼くことでGI値が高くなる傾向にあります。また天ぷらなど油で揚げる調理方法も、GI値が上がりやすいうえ、衣や油のカロリーも加わるためヘルシーとはいえません。
健康のためにさつまいもを取り入れるなら、干す、蒸す、茹でる調理方法を選ぶと良いでしょう◎また一度焼いたさつまいもは、冷やすことでGI値を下げることができます。ダイエット中にどうしても焼き芋が食べたいときは、冷蔵庫で冷やしてから食べましょう。
さつまいもの品種や加工品(干し芋)のGI値
さつまいもの加工品として人気の、干し芋。さつまいもを干すことでより甘みや旨みが凝縮され、食感も柔らかく食べやすくなりますよね。そんな干し芋のGI値は55。蒸し芋や茹で芋に比べると少し高めですが、主食としては十分低い数値といえます。
またさつまいもは品種によって味や食感に違いがあるように、カロリーや糖質量にも違いがあります。ダイエット中にさつまいもを食べるなら、品種にも注目するとより高い効果が期待できるでしょう◎さつまいも品種ごとのカロリー・糖質量は以下の通りです。
- 紅はるか 179kcal 40.2g
- 紅あずま 132kcal 40.2g
- 安納芋 140kcal 30.2g
- 鳴門金時 132kcal 29.2g
「紅はるか」や「紅あずま」のように、ねっとりとした食感が特徴の品種はカロリー・糖質量共に高めの傾向にあります。逆に「安納芋」や「鳴門金時」のように、ほくほくとした食感の品種は、低カロリーで糖質量も少なめ。特に鳴門金時は、実の粉質が強く腹持ちが良いので、ダイエット中におすすめです◎
さつまいものGI値を活用して、健康的な食生活へ
今回は、さつまいものGI値について紹介しました。
さつまいもは、人の体のエネルギーとなる炭水化物を豊富に含みながら、低カロリーでヘルシーな食材です。GI値も低く、食後の血糖値の上昇も抑えられるため、ダイエットや血糖値の管理にもおすすめです◎
低GI値のさつまいもを、ご飯やパンなどの主食と置き換えることで生活習慣病を予防し、健康的な体づくりを目指すことができますよ。血糖値や肥満が気になる人は、ぜひさつまいもの置き換えダイエットに挑戦してみてくださいね。