美容や健康を意識する人にとって、さつまいもは積極的に取り入れたい食材の一つです。でも、「焼き芋とふかし芋、どちらがダイエット向きなの?」「自宅で簡単に作る方法は?」などの疑問や悩みを持つ人も少なくないはず。
そこで今回は、管理栄養士監修のもと、焼き芋とふかし芋の栄養素やカロリー、手軽で美味しい作り方について紹介します。これを読めば、さつまいもを美味しくヘルシーに食べるコツが分かりますよ◎
焼き芋とふかし芋、どちらを選ぶべき?
焼き芋とふかし芋は、どちらもシンプルな調理法で、さつまいも本来の甘みや食感を楽しめますよね。しかし、美容や健康を意識して食べるなら、それぞれの栄養素やカロリー、腹持ちの良さ、GI値など気になるポイントがたくさんあるはずです。
焼き芋は、香ばしい風味とホクホクした食感が魅力で、子どもから大人まで大好きなさつまいも料理ですよね。油を使わずに焼き上げることで摂取カロリーも抑えられますし、腹持ちが良くダイエット中の置き換え食やおやつ代わりとしてもピッタリです。
ふかし芋は、さつまいもの調理法の中で最もヘルシーかつGI値も低いため、ダイエットや筋トレのお供に最適です。また水分量が多くしっとりしているため皮ごと食べやすく、さつまいもの栄養素を余すことなく摂取できるのも嬉しいポイントです。
焼き芋の作り方と栄養情報
ここからは、焼き芋の作り方と栄養について、より詳しく掘り下げていきます。「私は焼き芋派!」という人は特に要チェックです◎
落ち葉焼きや石焼きのイメージがある焼き芋は、自宅で作るとなると少し手間がかかるように感じますよね。しかし、実は家庭用の調理器具で簡単に美味しく作ることができます。家族みんなが喜ぶ、本格的で美味しい焼き芋を作るコツをぜひおさえてくださいね。
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※2023年10月~2024年8月のデータ簡単!美味しい焼き芋の作り方
自宅で美味しい焼き芋を作るなら、オーブンでの調理がおすすめです。もちろん、電子レンジに付いているオーブン機能でもOK!焼き芋の調理で重要な温度の調整が細かくできるので、初心者でも簡単に美味しく焼き上げることができますよ。
オーブンを使った焼き芋の作り方は、以下のとおりです。
- さつまいもを水洗いし、土や汚れを落とします
- オーブンの天板にクッキングシートを敷き、さつまいもを乗せます
- 予熱なしの170℃で80分ほど焼きます
- 竹串を刺して、好みの柔らかさになっていれば完成です
ポイントは、あえてアルミホイルを巻かないこと。こうすることで余分な水分が飛び、より甘みや旨みが凝縮された濃厚な味わいに仕上がりますよ◎こんがりと香ばしく焼けたさつまいもは、「これぞ焼き芋!」という本格的な味わいです。
焼き芋のカロリーと糖質
焼き芋のカロリーは、100gあたり151kcalです。さつまいも1本の重さは200~300gなので、焼き芋を1本丸ごと食べると300~450kcalほど摂取する計算になります。また、糖質量は1本あたり73~110gほどで、ダイエット中の人にとってはやや高めの数値となっています。
そのため、間食として焼き芋を食べる場合、1本丸ごとではカロリーも糖質も摂りすぎとなってしまうので、厚生労働省の食事バランスガイドに基づき、半分から3分の2程度(200kcal以内)を目安に食べると良いでしょう。
ふかし芋の作り方と栄養情報
ここからは、焼き芋と同様に、ふかし芋の作り方と栄養について詳しく見ていきましょう!
ふかし芋は鍋やフライパンなど、どこの家庭にもある調理器具で手軽に作ることができ、失敗もしにくいため初心者におすすめです。また、冷凍保存すれば最大で1カ月ほど日持ちさせることもできるので、作り置きしておきたい人はぜひ活用してくださいね。
ふかし芋の手軽な作り方
電子レンジや炊飯器でも作れるふかし芋ですが、より美味しく作るなら、鍋や深めのフライパンで調理するのがおすすめです。もちろん、自宅に蒸し器がある場合はそれを使って本格的な調理にチャレンジするのもありです◎
鍋やフライパンを使ったふかし芋の作り方は、以下のとおりです。
- さつまいもを水洗いし、軽く水気を拭き取ります
- 鍋に4~5cmほど水を張り、ザルや皿を置きます
- その上にさつまいもを乗せ、布巾を被せたフタをします
- 弱火で20~30分ほど加熱し、途中水がなくなったら足します
- 竹串を刺してスッと通れば完成です
ポイントは、フタに布巾を被せて調理すること。こうすることで、さつまいもに水滴が落ちてべチャッとするのを防ぎ、ふっくらと蒸しあがります。またさつまいもをあらかじめ輪切りにしてから蒸したい場合、加熱時間を10分ほどに調節してくださいね。
ふかし芋のカロリーと糖質
ふかし芋のカロリーは、100gあたり129kcal、糖質量は31.1gほどです。1本200gのさつまいもを丸ごとふかし芋にして食べた場合、387kcalほど摂取する計算になります。焼き芋に比べると、ふかし芋の方が低カロリーで糖質量も少ないことが分かりますね。
また、ふかし芋は、食後の血糖値の上昇を示すGI値も低く、体に脂肪が蓄積されるのを防ぐ効果も期待できます。さらにふかし芋は腹持ちが良く、味わいも焼き芋に引けを取らない美味しさです。ダイエット中に甘いものが食べたくなったときは、ふかし芋をひと口かじるだけでも満足感を得られるでしょう◎
焼き芋とふかし芋、ダイエットにはどちらが良い?
ここまで紹介した情報を踏まえ、結論としてよりダイエット向きなのは、ふかし芋といえます。焼き芋より摂取カロリー・糖質量共に少なく、さらに低GIなふかし芋は、ダイエットの心強い味方となってくれるでしょう。
また、さつまいもには、食物繊維やビタミンなどの栄養素が豊富で、皮にはクロロゲン酸やアントシアニンも含まれています。これらの栄養素をより無駄なく摂取しやすいのも、ふかし芋の大きな魅力です。
さつまいもに含まれるデンプンの一種「レジスタントスターチ」は、食物繊維と似た働きで腸内環境を整える効果が期待できます。レジスタントスターチは、一度加熱してから冷やすことで増加するため、冷やしても美味しく食べられるふかし芋なら、最大限にその効果を発揮できそうですね◎
まとめ
今回は、焼き芋とふかし芋の栄養素やカロリー、作り方について紹介しました。
どちらも自宅で手軽に作れて、さつまいも本来の甘みや食感を楽しめますが、よりダイエット向きなのは、ふかし芋です。もちろん焼き芋も栄養豊富ですが、ふかし芋よりカロリーや糖質が高く、食べる量には注意する必要があります。また、さつまいものGI値は焼くことで高くなってしまうため、この点でもふかし芋の方がダイエットに適しているといえます。
焼き芋とふかし芋についての正しい知識を身に着け、用途に合わせてどちらも美味しく味わいましょう◎