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「ベストオブベストを目指して」里むすめ生産者 営農購買委員長 坂田 哲也様

「ベストオブベストを目指して」里むすめ生産者 営農購買委員長 坂田 哲也様

生産者プロフィール ※インタビュー時の肩書き

  • 営農購買委員長:坂田 哲也様
  • 圃場面積:さつまいも 2ha/大根 1ha
  • 就農年数:27年(平成9年 ~)

県外に出たからこそ知る、里浦の人と人との繋がり

本日はお時間いただきありがとうございます。坂田さんのお話を伺いながら「里むすめ」の魅力に迫っていければと考えています。さっそくですが、坂田さんがさつまいも農家として就農されたきっかけを教えてください!

実家は農家ですが、私は次男なので、兄が後を継ぐものだと思っていましたし、他に興味のある職業もありました。
里浦ではずっと体育会系で、周りは口調の強い人ばかりの環境で育ちましたが、大学進学をきっかけに県外に出て、地元とは異なるコミュニティの中で礼儀を培いました。

でも、振り返ってみると、先輩も後輩も関係なくアットホームで人と人との繋がりが強いところが、里浦の魅力だと気付くことができました。
大学卒業後は、家業を継ぐことに抵抗もありませんでしたし、自然と就農することを選びました。

お互いをプロとしてリスペクトし合う、仲間たちとの関わり

ありがとうございます。県外の大学への進学が、坂田さんにとっての大きなターニングポイントだったのですね。現在、里浦の生産者の皆さんとはどのように関わられていますか?

農家には定休日がないので、息抜きとしてよく一緒にお酒を飲みに行きます。
経営者どうし、ライバル関係ではありますが、お酒の席ではお互いの近況や、困ったときにどうしているかなど、和気あいあいと話しますよ。
里浦の生産者は独立志向が強く、お互いをプロとしてリスペクトしています。仲間だけどライバル、仲良しだけど忖度はしない、そんな程よい距離感で仲良くいられることが、ありがたいと感じています。

試行錯誤を繰り返し、「ベストオブベスト」なさつまいもを目指す

ありがとうございます。里浦の生産者の皆さんのプロ意識が伝わってきます!そんな里浦でさつまいもを育てていく中で、大変だったことはなんですか?

若い頃には「やめようかな」とこぼしてしまうくらい、大変なことがたくさんありました。

特に、夏場は砂浜に1時間も置いておくと、せっかく収穫したさつまいもが傷んでしまいます。人手が多ければ素早く収穫できるのですが、必要なときに人を雇用するのも難しく、他のところと労働力の取り合いにもなってしまいます。

また、さつまいも作りでは中腰になる作業が多く、私を含めみんな足腰を痛めています。こればかりは、いつも気合で乗り切るしかありません。

それでも、常に試行錯誤しているのは大変でもあり、楽しくもあります。毎年同じ状況になることはほとんどないので、刺激があって飽きません。

それに、私は自分の作ったものに自信を持っていますが、美味しいかどうか決めるのは消費者です。より高品質で「ベストオブベスト」なさつまいもを作ること、その比率を高めることには達成感もあります。

誇りを持って、こだわるべきところにしっかりとこだわって作っています。

品質に妥協しない、ストイックな仕事へのこだわり

ありがとうございます。苦労も多い中、坂田さんがさつまいも作りでこだわっているのはどのようなことでしょうか?

一番大切にしているのは、「これくらいでいいだろう」という仕事をしないことです。例えば、育てたさつまいもの皮が少し剥けていたり、色が良くなかったり、そういうところは絶対に妥協しません。

昨日の自分を超えていく。去年の自分を超えていく。これは、すごいことでもなんでもなくてもなくて、当たり前のことだと考えています。栽培に関しては、気温や降水量などのデータがあって、例年通りに作業しても、いつも同じようにはいきません。そんなとき、「なぜこうなったんだろう?」と、見えないものを感じ取るために試行錯誤しています。

さつまいも作りとは、「生活に色をつけるもの」

ありがとうございます。最後に、坂田さんにとって「さつまいも作り」とはなんでしょうか?

私にとってさつまいも作りとは、生活に色をつけるものです。さつまいも作りが、私の人生を鮮やかなものにしてくれました。
大変なことも多いですが、楽しいことや嬉しいこともあって、そんな浮き沈みのある生活が、いつしか体に染みついてしまいました。

これからも、職人としてのこだわりを大切に、質の高いさつまいもを作っていきます。